神奈川沖なみうら

投稿者:hosanna

神奈川沖なみうら

コロナ禍という予想もしなかった出来事のために、なかなか外へ見聞を広める機会が少なくなっている昨今ですが、少しずつ感染を広げない知見がまとまりつつある中、Go Toトラベルキャンペーンを利用して近場の観光地を訪れることと相成りまして。

今回訪れたのは神奈川県小田原市に存在する施設、「江之浦測候所」。
ここはアート施設といっていいのか、あるいは庭園、いやそんなカテゴライズをそもそも寄せ付けない圧倒的なランドスケープを楽しむ場とでもいいましょうか。

以前瀬戸内国際芸術祭のときに訪れた豊島美術館を想起させるような、単なるアート鑑賞の場を超えた「自然そのものを体験する場」といった趣のスペースでありまして、こればかりは実際に訪れてみなければ何とも説明のしようがない不思議な魅力を持った施設であります。

江之浦測候所

あいにくのお天気ではありましたが、人工物と自然の調和が見事で、散りばめられたオブジェや岩などもかなり歴史的に価値が高いものばかり。
ここでなければ体験することのできない作品群が散在しておりまして。

余談ではありますが、江之浦測候所の最寄り駅である「根府川」は東京から一番近い東海道線の無人駅でありまして。
前回のエントリでアニメ作品「ラブライブ!」に興味を持ったことを紹介しましたが、その「ラブライブ!」および「ラブライブ!サンシャイン!!」にてμ’sとAqoursのメンバーが作中で訪れていたの駅のモデルと思われるのがこの根府川駅だったりします。

根府川駅

Go Toキャンペーンにおいては宿泊代金が割引になることもあって、せっかくなので熱海の温泉旅館に宿泊し、2日目には横浜トリエンナーレを鑑賞。
「AFTERGLOW―光の破片をつかまえる」というタイトルが示すように、「光」はこの展覧会におけるテーマとなっており、さまざまな作品からアーティストたちのもたらす輝きを感じることができます。

特に近年は、アートや学問、また様々なシチュエーションにおいて、多様性を脅かすような言説が散見されるなど、創作の立場からの危機感も伝わってくる事態が相次いでおり、そんな空気の中で社会において自由・寛容さを維持するプロセスをどう確保していくかが問われているような気がしてなりません。

世界に「光」を満たすために私たちが何をすべきか。
閉塞感漂う現代の社会に風穴を穿つべく、「見通しの良い開かれた社会」を実現していくためのヒントが、江之浦測候所や横浜トリエンナーレにあったような気がいたします。

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