5月のエントリで「ラブライブ!」シリーズに興味を持ったと記したのですが、その当時は『まだ虹ヶ咲学園は追えてません』と宣言しておりました。
しかし実はその直後に「スクスタ」をダウンロードして、気が付けばμ’sやAqoursを押しのけて、虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会(略してニジガク)のトリコ(リコ)になっている現在の私です。
先代のスクールアイドル達と、ニジガクの決定的に違う点は、「ソロアイドル」であるということです。
そのため、彼女たちにはグループ名が存在しておらず、メンバーは個々に活動し、お互いを「仲間」であり「ライバル」として日々研鑽しています。
なぜ私が彼女たちに惹かれているかといえば、一言でいえば、その「多様性」にあります。
「虹」という単語が示す通り、彼女たちは様々な”色”を持っています。
(先代のμ’sやAqoursにもメンバーカラーは存在していましたが)
ニジガクのデビュー曲である「TOKIMEKI Runners」のMVを例にとると。
アイドルグループというと、普通はみな同じ衣装を身につけて踊ることがほとんどですが、彼女たちは皆それぞれ衣装が違います。
自分自身、日本に住んでいると知らず知らずのうちに「強い同調性」を日常で感じることが多く、『皆が同じでなければならない』という強迫観念に社会が支配されていることをずっと違和感として持ってきました。
ニジガクにそうしたメッセージ性があるかどうかはともかくとして、これまでのスタイルの踏襲にこだわらない、新しいスクールアイドルの形を提示してくれたのが、この虹ヶ咲学園というコンテンツだと思っています。
当初はアニメ化の予定もなかったという、ともすれば外伝扱いのような存在だったニジガクですが、メンバーの担当であるキャストの方々の頑張りと個性によって、10月からはアニメが絶賛放映中。
世の中では、異なる意見の一方的な排除などが毎日のようにニュースで流れる昨今ですが、一人一人がこのニジガクのメンバーたちのように「みんな違って当たり前」を意識するようになれば、もっと社会が寛容で温かなものになるのではないかと思います。
現在放映中のアニメも、その「多様性」をテーマに据えたストーリーが多く、メンバーひとりひとりの心情の掘り下げも非常に丁寧で、毎回心を揺さぶられております。
(なお、虹ヶ咲学園の舞台はお台場となっており、「多様性」を意味するダイバーシティ東京プラザが頻繁に作中に登場したりとか)
再び感染が拡大しつつあるコロナ禍の中、9月に行われたニジガクの2ndライブは残念ながら無観客で行われましたが、配信で初めて参加し、キャストさんたちの素晴らしいパフォーマンスをこの目に焼き付けることができました。
(基本的に人が集まるところが苦手なので個人的には今後も配信で楽しめたらうれしい)
アニメ放送の際もキャストさんがリアルタイムでTwitterに感想をつぶやいたりして、毎回「#虹ヶ咲」がトレンド入りする状況です。
MVの曲やダンスも凝っていて、作曲陣にはDECO*27さんがいたりと、それまでのラブライブ!のイメージにとらわれない意欲的な展開に今後も大いに期待しつつ、この作品を通じてたくさんの方が虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会に興味を持ってくれることを願うとともに。
ひとりひとりが社会の一員として尊重され、お互いを助け合える世の中への一助となってくれることを期待しつつ、この素晴らしいコンテンツに出会えたことに制作スタッフさん・キャストの皆さんへ改めて感謝の思いを伝えたいと思います。
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